京都市のマッサージ店で、女性客にわいせつな行為をしたとして逮捕された整体師の男が、いったん不起訴となったあと、再捜査で在宅起訴されたことを受けて、1日、被害者の女性が会見を開き、「性被害を訴えることがこんなに大変なことだとは思わなかった」と話しました。
この事件は、3年前(平成30年)、京都市でマッサージ店を経営していた整体師の土岐康文被告(55)が、当時30代の女性客の胸を触るなどのわいせつ行為をしたとして逮捕されたもので、検察は「被告が同意があったと誤信していた可能性がある」などとして、嫌疑不十分で不起訴にしました。
これに対し、女性からの申し立てを受けた検察審査会が、去年10月、同意がないのは明らかで不起訴は不当だと議決し、京都地方検察庁は再捜査を行った結果、不起訴の判断を見直し、土岐被告を準強制わいせつの罪で在宅起訴したと、30日、発表しました。
これを受けて、被害者の女性は1日、記者会見を開き、「時間がかかったが、結果的に起訴になり安心しています。自分が当事者になるまでは、性被害を訴えることがこんなに大変なことだとは思わなかった」と述べました。
そのうえで、女性は「性被害は人に相談しづらく、私自身も家族に打ち明けるまで時間がかかりました。性被害を訴える最初の一歩はすごく難しいですが、勇気を出して踏み出してもらえたら世の中も変わっていくと思う」と話していました。
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